Yashica T4 SuperDは、1993年に発売されたヤシカのコンパクトフィルムカメラです。
ヤシカの名前は比較的有名ですが、改めて説明すると1950〜60年代にかけては国内外のカメラ販売数でトップに立つほどのメーカーでしたが、1975年に経営破綻し、京セラが1983年に吸収合併したという経緯があります。以降は、京セラの海外向けカメラのブランドとして名前が残ります。
Yashica T4 SuperDはその海外向けカメラとして登場しています。
国内では京セラスリムTという名前で販売されていました。
ベースはヤシカオートフォーカスシリーズで、筐体はプラスティックですがレンズには、当時提携していたカールツァイスのTesserを搭載している高級志向のカメラでした。
レンズは上述の通り、カールツァイスTesserの35mm F2.4 T*が搭載され、型番で分かる通り非常に評価の高かったTコーティングを施したレンズを採用していたのです。
そのほか、自動露光やオートフォーカスを搭載し、シャッタースピードは1/700まで対応しています。
フィルムもISO50から3200までのフィルムに互換性を持たせてあり、暗所撮影でも対応できるスペックでした。
また、タイムスタンプを記録できるようにもなっています。
ファインダーも「スーパースコープ」と名付けられたウエストレベルファインダーを搭載し、撮影のしやすさに定評がありました。
生活防水レベルですが、耐候性があるのも特徴です。
本家京セラのカメラよりも、こちらの方が名前が通っているというのは皮肉なものですが、カールツァイスレンズを搭載していたこともあり、今でも評価の高いカメラです。