1956年に発表されたLinhof Super Technika 45IVはリンホフの代名詞ともなっているフィールドカメラのテヒニカシリーズの四代目にあたる4×5in大判フィルムカメラです。
このカメラの登場により、リンホフのテヒニカシリーズが世に知れ渡ったといっても過言ではないほどの功績を残したカメラです。
その最大の特徴が、現在ではレンズボードの実質的な世界標準規格となっているリンホフボードをはじめて採用したことです。
このモデルは距離計連動となっており、距離計を装備していないLinhof Technika 45IVも同時に発表されました。
元祖とも呼べる洗練されたアオリ機能と、バラエティー豊富な数々の機構、そしてリンホフボードの導入によって、プロの写真家の標準機材のひとつになるほどの高い評価を受け、その愛用者のなかには日本の著名な写真家も数多く存在していました。
リンホフのカメラを世に知らしめたLinhof Technika 45IVは、採用していたリンホフボードがこのモデル以降実質的に変更がされていないことから分かるように、非常に完成度の高いカメラとして知られています。
プロの厳しい要求にも応えるその研ぎ澄まされた性能と高い堅牢性、そしてドイツの老舗メーカーらしい精巧な造りは、まさに大判フィルムカメラの極致ともいえるものです。