1950年にコダックから発表されたKodak CHEVRONは、6×6判の620フィルムを使用する中判カメラです。
コダックのカメラのなかでも高い評価を得ていた軍用カメラのコダックメダリストを民生向けにしたモデルで、当時の価格で約200ドルと高級機にあたるカメラです。
古き良きアメリカを象徴するようなモダンでノスタルジックなデザインと大きなボディが特徴。
コダックメダリスト同様に重戦車と揶揄されることもありますが、実は見た目ほど重くはなく、当時の同等のスペックを持つ他のカメラと比べても同等か逆に軽い程です。
そして当時、コダックのカメラの代名詞ともなっていたエクターレンズが採用されています。
78㎜F3.5という焦点距離のレンズを採用しており、6×6判フィルムにおいては標準レンズにあたり、その描写力は銘玉といわれたエクターらしくシャープで発色の良い素晴らしい描写を可能としています。
6×6判の民生用中判フィルムカメラとしてコダックが満を持して世に送り出したKodak CHEVRONですが、その価格の高さと製造期間の短さによって市場に出回った数はごく僅かとなっています。
そのため、現在の中古市場でもほとんど見かけることのできない希少なカメラとして知られています。