ZEISS IKON Super Nettel は、35mmの折りたたみカメラとして1934年に販売開始されました。
Contax Iよりもリーズナブルな価格で、代替品として広く普及しました。
固定レンズがベローズとシザーストラットによって本体に取り付けられる方式が採用されています。
本体そのものはContax Iよりも無駄が省かれ、カメラ全体として操作性が向上しています。
また、シャッター設定/リリース/フィルム送りノブはカメラの上に設置されているのも特徴的です。
もともとレンズは5cmの焦点距離、f3.5テッサーまたはf2.8テッサーの2つのレンズの選択で黒とニッケルの仕様でしたが、1935年にf3.5 Triotarが追加されています。
初期のモデルは、その後のモデルよりもフラットなスピードダイヤルとなっていました。
また、フィルム送りノブには6列、後に5列のローレットを設置しています。
スケールは、無限大から時計回りに較正されましたが、後に反時計回りになっている違いもあります。
被写界深度スケールは、後に広がってフェースプレートと同じ高さになり、後で角度付きベゼルになりました。
レンズフード固定スタッドは黒いサラウンドで、後のモデルではニッケルの上に搭載されるように変更されています。
このように年式によって微妙に仕様が異なりますが、そうした面も進化の段階が見えて興味深いものです。