レンズメーカーのカール・ツァイス財団の下に、イカ社、エネルマン、ゲルツ、コンテッサ・ネッテル社の4社が合同して設立されたツァイス・イコン社。
その最後のモデルとして、1954年から1961年にかけて製造されたレンジファインダーカメラが、CONTAXⅢaです。
CONTAXⅢaは、従来のCONTAXモデルで不評だった箇所に改良が施され、劇的に使いやすくなっています。
例えば、従来のモデルには露出計はありませんでしたが、CONTAXⅢaではセレン式電池露出計が搭載されています。
これにより撮影にかかる手間が減り、気軽に撮影できるようになりました。
また、シャッター幕が金属製からプラスチック製に変わったことで、シャッター音が柔らかく滑らかに。
金属特有の大きなシャッター音が好きな方もいるかと思いますが、様々なシーンへの汎用性でいえば大きく向上しています。
CONTAXⅢaは、同シリーズの中でも特に男性的なデザインをしています。
直線的で、ゴツゴツとしたフォルム、個性的で美しいメッキ仕上げのボディ。
無骨でありながらどこか洗練された印象を与える外観に、今なお心を奪われる者は少なくありません。
ツァイス・イコンが誇るCONTAXシリーズの集大成ともいえるCONTAXⅢaは戦後に製造されたにもかかわらず耐久性も高く、長い年月を経た現代でもなお現役で使用できるものが比較的多いカメラです。