ZEISS IKON CONTAX Iは、1932年3月に販売されたレンジファインダーカメラです。
販売元であるツァイスイコン社は、レンズメーカーのカールツァイス財団の下に当時最大メーカーであったイカ社をはじめ、エネルマン、ゲルツ、コンテッサ・ネッテル社が合同して設立された会社です。
そして各社の技術を集結させ、「これまでにない最高のカメラを」というコンセプトのもとに生み出されたレンジファインダーカメラが、CONTAX Iです。
総生産台数は約36,700台。半年に一度は改良を繰り返しながら1936年まで製造が続けられました。
CONTAX I の機能は、当時の水準で「過剰設計」と呼ばれるほど高水準なものでした。
距離計の基線長は103mmと極めて長く、望遠域での測距精度にかなり有利となっています。
シャッタースピードの最高速度は1/1000秒で、中間シャッター速度の使用も可能。
また、バヨネットマウントの採用により、レンズ交換がしやすいという特徴もあります。
レンズメーカーのカールツァイス財団が元になっているだけあって、レンズの性能を最大限に発揮できる設計は流石の一言。
「暗箱」を意識させる無骨で黒い外見からブラック・コンタックスと俗称されており、機械が好きな人にもぴったりのカメラです。