安原製作所 一式は、もともと大手メーカから独立し、安原製作所を創設した安原伸氏がデザインした、Lマウント機械式レンジファインダーカメラです。
現代のカメラは、とにかくきれいで、さまざまな機能が実装されている反面、複雑化して操作性が損なわれています。
もちろん、簡単設定のカメラもありますが、昔ながらのカメラが持つシンプルで明確な操作性のカメラは減っています。
その点で、安原製作所 一式はとにかく単純明快でとても操作しやすいものに仕上がっています。
長期の使用に耐えるメカニズムの信頼性や、商品性を意識したデザイン印象的です。
設計と開発は安原氏が一人で担当して、中国のカメラ工場で製造されています。
意外に大きく重い本体ですが、持ち歩きにはさほど気になりません。
ホールド性が高く、各部の操作性も非常に良いものとなっています。
セルフタイマーレバーが右手先部に付いており、指の動きに合わせて動作しやすいように工夫されています。
シャッターのタイムラグが非常に短く、20msec.以下となっているので、そのシンプルな設計と相まって、シャッターチャンスを逃さない性能が魅力です。
画質は昔ながらのカメラらしく、温かみがある仕上がりが印象に残るカメラです。