大衆向けの中級カメラを多く輩出しているドイツのカメラメーカーWelta Kamera Werk(ウェルタ社)は、古くから日本にもカメラを輸出しており日本のクラシックカメラファンにも親しみのあるメーカーです。
Welta Kamera Werk の中でも珍しい機種として代表的なのが、1932年に発売された6×9判の折り畳み式二眼レフカメラのSuperfekta(スーパーフェクタ)です。
二眼レフとスプリングカメラを組み合わせた構造がとても珍しいカメラです。
6×9判と大きいため、持ち運びやすくするために折り畳み式にしたと言われ、オリジナリティのある構造が大きな特徴です。
そして、二眼レフとしては珍しくフィルム装着部が回転できるレボルビングを搭載しており、ファインダースクリーンも自動で縦・横に切り替わります。
基本構造は蛇腹式X形のストラット型カメラで、撮影時にはボタンを押すと前板が飛び出し、閉じる時は前面のボタンを押しながら蛇腹を畳みます。
前板側にピントの調整機構がまとめられていますが、ピント調整はヘリコイドによるもので、レンズサイドのノブを使用します。
当時のカメラとしてはピントルーペの倍率が高く、シャープな撮影をすることが可能です。
大きさと機能の充実のために、重さ1350gとだいぶ重みのある特異なカメラですが、細かな操作性も面白くコレクターの探求心をくすぐる一台です。