Voigtlander SUPERB は、非常に珍しいフィルム二眼レフカメラとして、高い人気を誇ったモデルです。
SUPERBにはバリエーションが存在し、前期と後期で仕様が異なります。
前期型は吊り金具の形状が独特で、ピントフード中央を倒すアイレベルファインダーがない仕様となっています。
また、背面中央にも赤窓が設置されているのも、後期型と異なる点です。
SUPERBは二眼レフカメラとしてのライバルであるローライフレックスと差別化を図るため、ローライフレックスに採用された機構をあえて避けるなど、カメラファンからへそ曲がりもと称されるVoigtlanderならではの哲学が強くあらわれています。
これがピントフードに取り付けられた七宝のエンブレムや、銘板の刻み、曲線的なデザインなどの細部へのこだわりと相まって、フィルム二眼レフカメラとして高い人気を獲得することに至ったのでしょう。
SUPERBは二眼レフとしては珍しく、フィルムを横方向に送り出す方式を採用しているので、裏蓋は分割して左右に開閉します。
これによって、カメラ両脇に確保しているフィルム室の膨らみが特徴となっています。
シャッターは、コンパーで最高速は1/250秒です。
スポーツシーンといった動きの激しい被写体でも、安定した撮影ができる一台です。
重量はどうしても重くなってしまうのですが、ストラップを取り付けることができるので落とすリスクを軽減できます。