世界最高峰の大判カメラとして知られるジナーが創業と同時に発表した傑作ともいえるカメラがSinar Normaです。
そして、そのSinar Normaが日本で発売された際にSinar Sと名前を変えて発売されました。
現在でもジナーのカメラは、日本国内においてプロの写真家をはじめ、多くの人々から支持を集めていますが、このSinar Sがその歴史を作り出したといっても過言ではありません。
このカメラに付けられた名前のSはStandardの略で日本語に訳すと標準という意味になります。
この「標準」は、いわゆる「標準的」ではなく、ジナーのシステムカメラの中で最も標準な状態であることを意味します。
ジナーはもともと、カメラに高い互換性を持たせることをコンセプトに開発されており、その周辺アクセサリーの数は、ほかのカメラを凌駕します。
そしてそのアクセサリーのほぼすべてが全機種で使用可能となっており、もちろんこのSinar Sでも使用することができます。
そして、そのアクセサリーの高い互換性によって、このカメラの所有者は自分の好みに合わせて自由に拡張を行うことができるという点が最大の特徴となっています。
日本でのジナーの歴史の出発点となったSinar Sは、その美しい結晶塗りのボディとも相まって現在でも大判カメラファンばかりかコレクターにも非常に人気があり中古市場でも高値で取引されている逸品です。