SIGMA DP2 Merrill は、本格的な写真表現や携行性の高さを両立させた、アーティスト向けという位置づけであるSIGMA DPシリーズのコンセプトを引き継ぎ、SIGMA SD1 Merrillと同様の撮像素子である4,600万画素のFoveon X3を使用していることで有名なカメラです。
一眼レフのエッセンスを残しつつ、コンパクトなボディで仕立てた世界初のフルスペック・コンパクトデジタルカメラとして有名な、SIGMA DPシリーズの一つです。
まずは、Foveon X3のすごさについて紹介すると、従来のFoveonセンサーと比較して、APS-Cサイズまで面積を拡大しています。
それだけでなく、ピクセルピッチを縮小させて緻密さをより高めています。画素数を一挙に3倍アップし、有効画素数として4,600万画素を実現しています。
それでいながら、モノクロームの解像チャートにおいては、ベイヤー式イメージセンサーの3,000万画素相当と同等の輝度解像度を持っていることは驚きです。
フルカラーキャプチャシステムにも注目で、色や光の情報に対して、必要以上に処理をしない画像生成プロセスの原理特性を意識して設計されています。
原材料であるシリコンの特性を考えて、センサー各層において、光の波長ごとに垂直方向での取り込みが可能となっています。
これはカラーフィルムと同じ原理です。
一見簡単そうに見えますが、その実現には非常に高い技術力が必要になるものです。
それを実現している点は驚くしかありません。コンパクトさも魅力的で、女性にとっても扱いやすいカメラです。