酒井特殊カメラ製作所 TOYO-FIELD 810MIIは、1963年頃から作られたトヨフィールドシリーズのフィールドカメラです。
1200mmレンズに対応していなかったTOYO-FIELD 810Mの改良版として作られました。
クオリティの高さをキープするために、完全受注生産にこだわっている大判カメラとして知られています。
受注生産のメリットは、生産数をコントロールできる点、そして一つ一つのカメラにかける時間を安定化させる事ができる点にあります。
8×10判サイズの大画面でありながらも、なんと約6.8Kgと軽量に仕立てているのが特徴的です。
特にフィールドカメラとしての基本思想である、どんな過酷なシーンでも動作するという点を考慮して、この重量を実現しているのです。
また、158mmの薄さに格納できているという、フィールドタイプとしてコンパクトにポータブルにまとめ上げている点にも注目です。
最長フランジバックは820mmとなっていて、従来のモデルよりも160mmも長くなり、1200mmレンズでも約20m迄の近接撮影を実現できます。
フォーカスをはじめとして、ティルトや前枠ライズ等の各ツマミを金属製にして、操作感の良いゴムのリングを巻いていて頑丈さと操作性の良さを両立させています。
各ノブにおいてゴムを巻いたことによって、ハードなフォトワークにも対応できるように工夫され、プロユースとしての欲しい機能やデザインを最大限取り入れている一台です。