TOYO FIELD 810M IIは酒井特殊カメラ製作所(現サカイマシンツール)が製造しているフィルム大判カメラです。
見るからにクラシカルなデザインですが、実は現行モデルで、大手の家電量販店で新品を入手することができます。
大判カメラといえばスタジオに据え付けて使われるイメージがあるかもしれませんが、TOYO FIELD 810M IIはカメラの収納が可能となっており、薄さ158mm、重さ6.8kgでフィールドワークに使える大判カメラとして開発されています。
もともとは810Mというカメラがベースのモデルで、810MIIはその改良版となります。
810という型番でも分かるとおり、使用するフィルムは8×10(エイトバイテン)という一番大きいサイズのフィルムで、寸法は250×200mmのシートフィルムです。
35mmフィルムが36×24mmなので、10倍近いサイズの違いがあります。
810Mとはほぼ共通のスペックとなりますが、160mmであった最長フランジバックを延長し、820mmに変更。
これによって、1200mmのレンズでも約20mまでの近接撮影ができるようになりました。これ以外の点では、810Mとの差異はありません。
TOYO FIELD 810M IIは冒頭に書いたとおり、現行モデルなので新品が入手できますが、中古機も出回っており、価格もこなれています。
撮影の難易度は決して低くありませんが、高精細・高画質な大判カメラで撮影してみたいという人には、入手しやすいおすすめのカメラといえるでしょう。