2001年にリコーより発表されたRICOH GR1Vは、コンパクトフィルムカメラの最高傑作とも評されたRICOH GR1を初めてマイナーチェンジしたモデルです。
当時はすでにデジタルカメラへの移行が進んでいた時期であり、その時期にあえて送り出したコンパクトフィルムカメラは、リコーのフィルムカメラの集大成ともいうべきカメラとなりました。
その最も大きな特徴が、マニュアルフォーカス対応と、フィルム感度の手動設定を可能にするマニュアルフィルム感度設定が搭載されたことです。
当時のライバル機ではマニュアルフォーカスが当たり前となっていましたが、従来のGR1ではマニュアルフォーカスに対応していませんでした。
そのため、ライバル機に溝を空けられた形となっていましたが、GSR1Vでマニュアルフォーカス対応によって、機能面でもほかのライバル機に並ぶことになりました。
また、搭載されている4群7枚構成のGRレンズ28mm F2.8は、銘玉として知られており、そのレンズを搭載したRICOH GR1Vはコンパクトカメラながら、同等の焦点距離を持った一眼レフよりも優れた描写性能を備えています。
小さな本体の中にリコーの培ってきた技術が詰め込まれたRICOH GR1Vは、その完成度の高さから中古市場でも非常に価値のあるカメラとして、現在は高値で取引されています。