1949年にドイツの伝統ある光学機器メーカーのプラウベルから発表された折りたたみ式の中判フィルムカメラがPlaubel Makina IIIです。
前モデルであるマキナIISの発表から約13年という非常に長い歳月をかけて世に送り出されました。
Plaubel Makinaのカメラは、プレスカメラとして古くから記者などのプロの現場で使われており、かのアドルフ・ヒトラーの専属カメラマンが使用していたという記録が残っているほど完成度の高いカメラでした。
その長年培ってきた技術に磨きをかけて改良されたカメラが、このマキナ Ⅲです。
マキナⅡSから大きく変更された点が、「フルシンクロ」と呼ばれる全シャッタースピードでフラッシュバルブが発光するシンクロ接点を採用したことです。
シャッタースピードは最高速度1/200の新コンパーでセルフタイマーには対応していませんでした。
現在では伝説の中判フィルムカメラといわれるドイ・インターナショナルのマキナ67の源流ともいえるPlaubel Makina IIIは、発売から約70年という非常に長い歳月が経っていることや、数年後にセルフタイマーに対応したPlaubel Makina IIIRが発表されたこともあり、今や市場に出回っている数が非常に少ない希少なカメラとなっています。