
PHASE ONE H5はH10の後期型と同時に発売されました。
H10前期型の性能を引き継ぐ形の600万画素のデジタルバックです。
実際に使用出来るISO感度は50に限定されており、H10のダウングレード機として価格を抑えた機種です。
当時のH10の販売価格が約300万円だったのに対して、H5はその半額で購入できます。
デジタルバックの中では、購入単価が半額となりお手頃になったものの、実際の出荷台数はあまり伸びず、そのため現在は中古市場にもほとんど出回っていません。
コレクターの間では希少価値が上がっているとも言われているアイテムです。
撮影の特徴としてISO感度が50のみなので、撮影はスタジオが主体となります。
感度が低い点を補うために強くストロボを焚くと、ブルーミングといって、コントラストの強いシーンを撮影すると撮像素子が強い光を受け、輝点周辺の光の滲みが発生することがあります。
CFカードスロットは搭載されていないため、画像をPCへインポートする際には、FWケーブルが必要です。
また、電源供給はPCに依存するため、H10と同じく撮影の際本体にモニターはありませんので、パソコンにてプレビューを行います。
PHASE ONE H5は現在から見ると、見劣りする能力ではありますが、後に続いていくHシリーズのなかでの低価格帯機種として、布石となった1台といえます。