
PHASE ONE H20は2001年に発売されたため、近年のものに暮れべれば少し懐かしさを感じるデジタルバックではありますが、技術的にはまだまだ用途があり様々な場面で使えます。
画素数は約1600万画素で、特徴的な撮像素子サイズが36.8mmのスクエアサイズであり、35mmのフルサイズカメラよりも1.5倍も大きいサイズです。
つまり1画素のサイズ自体も大きく電子にも余白がありダイナミックレンジが広くなるため、約12bit分はカバー出来るゆとりがあります。
ADも各画素16bitあるため、その分RAWで助けられることも増えるはずです。
画素サイズやADのスペックだけでなく、一般的なデジパックは「ローパスレス」でCCDの前にあるローパスフィルタがないので、解像感は35mmフルサイズとは比較にならない美しさです。
その分、モアレコントロールが難しいという弱点がありますが、今は現像処理で補正もできるので、あまり気にする必要はないかもしれません。
唯一、難点をいえば液晶モニターがなくバッテリーもないため、PCを繋いで連結撮影をする必要がありますがスタジオ撮影には充分な能力を発揮してくれるはずです。
中古品で出回っていれば、ぜひ手に入れたい機種です。発売から時代を経ているため、とにかくシューティングを繰り返すことにも適しているデジタルバックともいえます。