PENTAX製のフィルム一眼レフの歴史において、最後から2番目に発売されたのがMZ-Sです。
長年フラッグシップ機が不在となっていたPENTAXにとって、MZ-Sの発売はフラッグシップ機の復活を意味していました。
それを証明するように、MZ-Sには6点のAFポイントや、6分割の測光、さらに2.5枚/secの連写速度など、カメラファンを満足させる機能が搭載されているのです。
MZ-Sの外装には、マグネシウム製のダイキャストボディが採用されました。
グリップしたときのカチッとした剛性感が心地よく、抜群のホールド感を味わえます。
外観は上面が後ろに向かって傾斜し左右に薄いダイヤルが配置されています。
従来機では上部にあるはずのペンタプリズムも埋め込まれ非常に個性的なデザインを持っています。
また、MZ-Sの特長には明るいスクリーンも挙げられます。
フルサイズのファインダーは迫力があり、ピントの山まではっきりと見ることができます。
さらに、ミラーションクもほとんどないことから、機械的な素性の良さが感じられる一台です。
2006年まで販売が続けられていたMZ-Sは、近年でも状態がいい商品も多くデジタル移行前のハイスペックなフィルム一眼レフを楽しめる一台です。