1952年に設立した「パノンカメラ商工」は、日本のカメラメーカーでフィルムカメラを中心に製造・販売を行っていました。
その中でも「WIDELUX F7」は、中古フィルムカメラの中でも未だに高い人気を誇っています。
WIDELUX F7は1975年に発売されたパノラマカメラで、首振り式という方式が採用されているのが特徴です。
撮影時に円筒形の部分についたレンズが右から左に移動し長いフィルムに写す仕組みです。
近年では、デジタルカメラでもパノラマカメラが導入されていますが、デジタルカメラのパノラマというのはコマ撮りの画像を合成したもので本来のパノラマとは異なります。
綺麗に本格的な広範囲の写真を撮ることができるのは、フィルムカメラだけの特性です。
パノラマブームだった当時はパノラマカメラを謳った機種が多く存在しましたが、その多くは疑似パノラマといい画像の上下を切り取ってパノラマ風に仕上げただけのもの。
WIDELUX F7こそが本当のパノラマ撮影ができるカメラなのです。
レンズはラックス26mmF2.8を標準レンズとしており、4枚構成、約5mで合焦する固定焦点式です。
視野角は左右は140度、上下は55度の超広角で、横60mm・縦24mm、通常のフルサイズのおよそ1.6倍の縦横比5対2の大きなパノラマサイズを誇ります。
シャッターは1/15秒、1/250秒、1/125秒の3段階で速度を調整することが可能です。
風景を撮る時にも広く全体を写し出すことで壮大な写真に仕上がります。
デジタルカメラでは撮ることができないパノラマカメラはフィルムカメラの少し変わった面白味を味わえるカメラです。