
WIDELUX F6Bは、1973年に日本国内でパノラマカメラを専門に扱っていた、パノンカメラ商工が発表したスイング式のパノラマカメラです。
135フィルムを使用し、通常の35mmフィルムの20枚用で11枚、36枚用で21枚の撮影が可能です。
レンズが左右にスイングして撮影をするため、140度という驚異的な画角を誇り、ほかのカメラでは撮影することができない本物のパノラマ写真を撮影することが可能です。
また、その画角に対応した視野率90%、倍率50%の超広角ファインダーも秀逸で、レンズは3枚4群のテッサータイプが搭載されています。
焦点距離は固定焦点のパンフォーカスとなっており、シャッタースピードは1/15、1/125、1/250秒という3段階から選択できるようになっています。
パノンカメラ商工のパノラマカメラは135フィルム用モデルのほかに、120フィルム用のモデルもあり、こちらには距離計が搭載されており、目測でのピント設定が可能になっていました。
非常に特徴的なパノンカメラ商工のパノラマカメラは、WIDELUX F6Bを含め生産されたカメラの97%が海外に輸出されていることもあり、国内での数は非常に少なくなっています。
その独特のカメラで写し出される写真は、ほかのカメラでは撮影することのできない特別な世界を見せてくれる唯一無二の存在です。