1965年に発売されたUltra-Micro-NIKKOR 125mm F2.8は、6郡7枚で15枚羽の普通絞りです。
このレンズは、1962年に発売したUltra-Micro-NIKKOR 105mm F2.8に後続の商品です。
Ultra-Micro-NIKKOR 105mm F2.8のレンズには、赤文字で「Ultra」と刻印されていますが、Ultra-Micro-NIKKOR 125mm F2.8には刻印されていません。
Ultra-Micro-NIKKOR 125mm F2.8のレンズは、半導体素子製造の材料であるウェハーの大きさに合わせて作られました。
「史上最も精密な機械」といわれるUltra-Micro-NIKKORの焦点距離は、125mmで解像力は400本/mmと驚きの数字です。
フォーカシングは、MFで小さい被写体でもピントが合わせやすく、撮影することを楽しませてくれます。
レンズの重さは、約700gと手に持ったときずっしりと重みがあります。
当時の販売価格で、100万円と高額ではあるもののその緻密な設計と美しいボケとシャープな仕上がりにこの値段でも満足できます。
発売から数十年以上経っていますが、このレンズは中古市場で出回る数が少ないため、高額で取り引きされています。
「史上最も精密な機械」といわれるレンズでの撮影は、今までのレンズの常識を超えるだけでなく、撮影の奥深さを教えてくれるレンズです。
マウントは62mm P=1.0のネジ式となっており、カメラに取り付けるには専用のマウントアダプターを自分で作成するしかありません。
作成には専門家の知識も必要とはなりますが、手持ちのカメラに取り付けたときに撮影する喜びは何事にも代えがたいでしょう。
オールドレンズファンだけでなく、変わったレンズで撮影してみたいという人にもおすすめの1本です。