Nikon S4は、1959年に発売されたレンジファインダーカメラです。
Nikon S3の廉価版として余分な機能を省き、国内向けに発売されました。
しかし世間の注目が一眼レフカメラに移行しつつあったことと、キャノンとの価格競争により、売れ行きはあまり伸びませんでした。
そのため5895台で製造が打ち切られており、世に出回った数が非常に少ない、貴重なモデルです。
50年以上の年月が立った今でも、欧米ではニコンのコレクターズアイテムとして高い人気を誇っています。
Nikon S3では、セルフタイマー機能やモータードライブ連動機構、3.5cmフレームを省き、カメラの撮影に必要な最低限の機能のみが搭載されています。
余分な機能が削がれた分、シンプルな使い心地が魅力。
黒を貴重としたシックなデザインで、手に持つとずっしりと重量感があります。
一眼レフカメラやデジタルカメラが進化した今では、この時代のレンジファインダーカメラは、実用性においては大きく見劣りすると言わざるをえません。
しかし、どこか懐かしい雰囲気の漂う、味のある色合いの表現は、他にはないものです。
そんなレンジファインダーカメラの中でも、必要最低限の機能のみを残したNikon S3は、単なるコレクターアイテムを超えた魅力を持っています。