1950年12月10日に日本とアメリカで同時発表されたNikon Sは、Nikon Mシリーズにシンクロ接点の追加などの改良を加えたレンジファインダーカメラです。
Nikon Mまでのモデルは、大半が進駐軍相手の販売だったため、国内やヨーロッパにはほとんど流通していませんでした。
そのため、Nikon Sが民間層を対象とした初のニコンカメラと認識されています。
フィルムには24×36mm判の135フィルムを採用。
シャッターは3軸式で、心地よいシャッター音を楽しみながら撮影できます。
回転方向は反時計回りのバヨネットマウントで、外観や操作方式はコンタックス式が採用されています。
操作性も高く、非常に取り回しの良い仕上がりといえるでしょう。
レンズ上部には大きく「Nikon」のロゴが入っており、シンプルながら目を引くデザインです。
ニューヨーク・タイムズにもその優秀性が認められるほど、世界から愛されているNikon S。
大衆をターゲットとしたレンジファインダーカメラのため、比較的手に入りやすいモデルです。
古いモデルながら耐久性があり、しっかりメンテナンスしているものであれば現役で美しい写真を撮影することができます。