Nikon F4Sは1988年にNikon F4と同時に発表された F4の派生モデルです。
F4の高速連写モデルであり、プロ用銀塩一眼レフのフラッグシップモデルにあたります。
Nikon F4との大きな違いは、バッテリーパックがMB-20からハイパワーバッテリーパックであるMB-21に変更されている点です。
これにより、 単三電池を6本装填することが可能になり連写速度が F4の4.0コマ/秒から5.7コマ/秒と約1.5倍の速度を実現してます。
また、バッテリー容量の増加に伴いフィルム巻き戻しにかかる時間も F4の12秒から8秒と大幅に短縮されています。
そして、1回の電池交換で撮影できるフィルムの本数が F4が約30本であるのに対して約90本と3倍もの撮影可能本数を誇ります。
しかし、バッテリーパックの電池交換に非常に時間がかかるという欠点も持っていた為、数年後にバッテリーパックを改良したNikon F4Eが発表されることとなります。
Nikon F4の大容量バッテリーモデルであるNikon F4Sは、その高速連写性能と長時間の撮影に耐えることから、次世代モデルであるNikon F5が発表されるまでの約8年間、スポーツや報道現場などで活躍するカメラマンから高い支持を得ました。
現在は、中古市場で比較的価格も安定しており手頃な値段でこのカメラを手に入れることができます。