Nikon F3/Tは1982年に発売されたカメラで、Nikon F3HPをもとに裏蓋、ペンタカバー、底カバー、左右上カバーといった部分的にチタンを施したモデルです。
よって、機能そのものはNikon F3HPとほぼ同スペックです。
F3/Tのデザインは、ポイントとなる部分にチタンを配することで全体をクールかつ高級感ある印象です。
チタンを採用していながらもボディの重量は740gと、F3HPより軽量となっているのも特長で頑丈なボディでありながら、軽量化が図れています。
また、防塵・防滴性能も強化されより堅牢で信頼性の高いモデルとなりました。
シャッタースピードは、オート時、マニュアル時ともに1/2000〜8秒で、オート時は無段階電子制御、マニュアル時はデジタル電子制御式です。
ファインダー倍率は50mm標準レンズで、∞の場合0.75倍と標準的ですが、ファインダー視野率は極めて100%に近いのが最大の特長です。
ファインダーを覗いたときと実際の写真との誤差はほとんどなく、デジタルカメラに慣れている人にも扱いやすい操作です。
Nikon F3/Tの発売当時の価格は20万円を超えており、1980年代後半という比較的経済的に豊かであった時代背景を考慮しても流通量は少ないカメラです。
フィルムカメラの人気は高まりつつあり、デジタルカメラから移行しやすいF3/Tは、完動品であればさらに高値での買い取りが期待できます。