
1980年に発表されたNikon F3は、数ある一眼レフの中でも名機中の名機として名を馳せた、銀塩一眼レフのフラッグシップモデルです。
プロ向けのF一桁シリーズの三代目にあたり、製造が終了された2000年までの約20年間という非常に長い製造期間は同シリーズでも最長を誇ります。
このカメラの最大の特徴は、プロ用カメラとして初めて絞り優先AE機能を搭載したことです。
また、電子制御シャッターや液晶パネルなど、当時としては先進的な機能を数多く取り入れたことも話題になりました。
そして、外観デザインも従来のデザインから大きく変貌を遂げています。
デザイナーとして1980年代に自動車デザインで一世を風靡したジョルジェット・ジウジアー氏を起用し、今までの質実剛健で無骨なデザインから近代的でスタイリッシュなフォルムへと華麗に変化しました。
Nikonの象徴でもある赤いラインは、この時誕生し今でも現行機に脈々と受け継がれています。
先進的なプロ機として長い期間活躍した Nikon F3は、その20年という製造期間の中で多くの派生モデルを生み出しました。
そしてこのF3シリーズは名機として今でも非常に根強い人気を保っています。
中古市場では良質な機体を比較的安価で手に入れることができるため、プロ用フィルムカメラの入門機として高い評価を得ています。