Nikon F100は1998年に発表された、ミドルレンジの銀塩一眼レフです。
その小さく軽いボディにプロ用フラッグシップモデルであるNikon F5の機能を凝縮して詰め込んだNikon F5の弟分とも称されるカメラです。
しかし、弟分と位置づけられてはいるもののF100にはF5が搭載していた機能のほとんど全てが搭載されています。
AF速度とAF性能も秀逸で、Nikon F5で初めて採用された5点AFをそのまま搭載しているため、F5と同等の性能を有しています。
測光方法こそ「3D-RGBマルチパターン測光」に対して、「3D-10分割マルチパターン測光」と若干スペック的には劣るものの実用面では遜色のないレベルです。
特筆すべきはその軽量化された本体重量で、 F5の本体重量が1,210gであるのに対し F100はバッテリーグリップを別にしたことにより785gという圧倒的な軽さを実現しています。
それでいて、ボディはマグネシウム製であるため剛性も全く問題ありません。
現在のNikon一眼レフの操作系はこの頃にはすでに完成されており、この機体では現行機種の操作系とほとんど違いがないく、これからこのカメラを手にしても迷わずに使用することができます。
高性能ながら小型軽量化を実現したNikon F100は F一桁シリーズとは違うユーザー層の取り込みに成功しました。
コンパクトさを活かして軽快にフィルムカメラを楽しみたい方には、まさに最適なカメラです。