Nikon F-36は、1959年にNikon Fと同時に発売されたモータードライブです。
フィルムの自動巻上げにより高速連写を可能にしています。
報道関係者にとってスクープ現場における連写は重要な機能であり、当時高速で巻けるモータードライブはかなり重宝されていました。
重厚感の漂う機体でフィルムを安定かつ高速に巻き上げるF-36は、Nikon FのアクセサリーとしてFの躍進を支えてきた相棒です。
黒い機体から発する心地よいモーター音を好むカメラ愛好家も多く、Nikon Fと併せた人気商品となっています。
巻き上げ速度は背面のダイヤルで「L、M2、M3、H」の4段階を選択でき、シャッター速度と組み合わせて利用します。
Lで毎秒2コマ、M2で毎秒2.5コマ、M3で毎秒3コマ、Hでミラーアップ利用時に毎秒4コマの連写が可能。
連写と単写の切り替えは、側面にあるC(連写)とS(単写)のスイッチで可能です。
モータードライブと一体型となっている裏蓋には、使用できるコマ速度とシャッタースピードの換算表が貼られ、初心者にも利用しやすい配慮が見受けられます。
Nikon Fと合わせて購入されることが多いF-36は、Fユーザーであれば人気アクセサリーにあたる売れ筋商品です。