2006年6月29日に発売されたNikon D2Xsはレンズ交換式一眼レフレックスタイプデジタルカメラです。
前年に発売されたフラッグシップ機であるD2Xのマイナーチェンジモデルで、基本的な使用はそのままに機能に磨きをかけています。
継承している主な仕様は、APS-Cサイズ相当の1240万画素CMOSセンサーの搭載や、画像処理システム。
3D-RGBマルチパターン測光IIや11点測距AFシステム等、優れた測光精度のハイエンドモデルです。
ISO100~800の感度と、ISO800に関しては2段までの増感が可能になっています。
そのため、高感度で撮影を行うことができ、被写体の色彩や表情を正確に撮影することが可能です。
更にブラッシュアップした点として先ずは、新たに採用された大容量リチウムイオンバッテリー。
容量がD2Xでは1,900mAhでしたが、3割以上増えた2,500mAhとなり、撮影コマ数で表すと最高で約2,600コマから約3,800コマまで可能になり、約1.5倍近くも増やすことができました。
そして、液晶モニターを2.5型の低温ポリシリコンTFT液晶に変更したことも操作する上でユーザーにとって大きな改良となりました。
視野角が170度と広域になったことで、操作をしながらモニター正面にまわらず斜めから見ても反転せず確認しやすくなっています。
また、これまでのD2シリーズでも定評のあった独自機能であるクロップ高速モードでは、画面中央部だけを使用することで一秒あたり8コマの高速連続撮影ができるのですが、構図設定が微妙にわかりにくかった点を、Xsではファインダー表示を改良することで中央部以外の個所に暗い枠が現れて画作りがスムーズに行えるようになりました。
ボディや操作ボタンもD2Xと同じで、画質もD2Xとの差はほとんどなく日差しが悪い中でもナチュラルな色を出し風景や街並みを撮影することに向いている性能を持っています。
重さは1kgと若干重さが気になる点はありますが、野外での撮影にも安心できる堅牢なマグネシウムボディーで耐久性も信頼できます。
撮影者の想い通りに撮影できるレスポンス性をより豊かにした、さすがニコンのフラッグシップ機と称される洗練された一台です。