「AI AF-S NIKKOR ED 400mm F2.8D II」は名前に「II」とあることからわかるように、前モデルのマイナーチェンジ版で、2001年8月に発売されました。
最大の違いはレンズ鏡筒にマグネシウム合金が採用されたことでしょう。
このおかげで重量は4,800グラムから4,440グラムへと約13パーセント軽くなりました。
このクラスのレンズの代表的な被写体は、野鳥などの野生動物やサッカー・ラグビーなどの球技です。
三脚に設置している分には軽くなったことはそれほど恩恵はないかもしれません。
しかし、一脚につけるだけで、野山や競技場で位置を変えながら撮影するには、少しでも軽い方がありがたいのも確かです。
F2.8もの開放値を実現するためには巨大な前玉が使われており、それだけ色収差も出やすくなります。
EDレンズが3枚も含まれ、しっかりと色収差を補正した9群11枚のレンズ構成はそのまま前モデルから引き継がれました。
とはいえ、ブラッシュアップも図られ、最短撮影距離は3.8メートルからオートフォーカス時3.5メートル・マニュアルフォーカス時3.4メートルまで改善しています。
レンズにはもちろん、Nikon独自のSWM(超音波モーター)が採用されていて、十分な合焦点スピードがあります。
もともとは報道機関などプロだけを考えて開発されたもので、手ブレ補正のVR機構がないとはいえ性能は今でも実用上問題はなく、しかもデザインにも古さを感じません。
中古市場で見つけることができれば、かなりのお値打ち感があるでしょう。