Leotax Camera Special A は、1942年という第二次世界大戦の最中に当時の合資会社昭和光学精機が発表したバルナックライカのコピーモデルです。
現在でも最高峰のカメラメーカーとして広く知られているライカは、当時も別格の存在で国内外を問わず多くのカメラメーカーがライカに追いつけ追い越せとしのぎを削っていました。
このカメラが発表された1942年は、まだにライカの特許が有効であったためコピーライカもその特許に抵触しないようにさまざまな工夫がされていました。
このLeotax Camera Special Aも例外ではなく、ライカの特許である距離計にビューファインダーを組み込むレイアウトを避け、ビューファインダーを距離計の外側に組み込む設計にしています。
しかし、そのために距離計の基線長は27㎜と非常に短くなってしまいました。
レオタックスのカメラでは東京光学のレンズを採用していることがよく知られていますが、まだこの頃は自社ブランドのレタナー50㎜ F3.5を搭載していました。
Leotax Camera Special Aは、その後に再販モデルとしてLeotax Camera Specialが発売されるなど、以降のレオタックススペシャルシリーズの原点となったカメラです。
ファインダーの形状など独特の外観から、現在では非常に珍しいカメラとしてコレクションの対象になるほどの希少なカメラです。