当時の社長の発案によって誕生したアサヒペンタックス6×7は、上級者向けのカメラとして愛用されてきました。
発売から20年が経過した1989年には、ブランド名を変更し、カメラの名称やロゴの変更などのマイナーチェンジモデル、ペンタックス67が販売されました。
それに伴って、レンズもマイナーチェンジやリニューアルが行われました。
今回紹介するsmc PENTAX-M67 800mm F6.7 ED IFはその一つです。
1990年ごろに発売された本レンズは、レンズ構成が8枚9群でフォーカスはMF。
焦点距離は800mmとなっており、朝日や夕日などの撮影に向いています。
6×7シリーズの特徴は、67マウント、専用ダブルバヨネット式を採用している点。
マウント部分に爪が2つあり、内爪は35~300mm、外爪は400~1000mmとなっています。
特殊なマウントのため、アサヒペンタックス6×7かペンタックス67、1998年に販売されたペンタックス67IIに対応します。
型番にあるEDとIFは、それぞれEDレンズとインナーフォーカスを搭載していることを表しています。
EDレンズは、にじみの発生を防ぎ、インナーフォーカスによってピントを合わせるときにレンズが伸びないため、カメラのバランスが崩れません。
マイナーチェンジされたレンズですが、単に外観を変えただけでなく、光学系は新規設計したもので、ペンタックスの意気込みを感じられるレンズです。