
1994年3月に発売された smc PENTAX-FA 300mm F2.8 ED IFは、 KAFマウント対応したペンタックスの望遠レンズです。
マニアの間では通称「サンニッパ」と呼ばれる憧れの存在です。
ほかのペンタックス望遠レンズ同様、色相収差を除去するためのEDレンズが第1、第2のレンズに2枚入っています。
2,500gという重量も手持ちの許容範囲といえるでしょう。
レース、スポーツ、航空機といった高速で移動する被写体を追うという目的の撮影には、これ以上のレンズはないというほど適しています。
ストラップ取付金具も標準でついており、最初から野外を移動するために開発されていることが分かります。
オートフォーカスの速さも、ペッタックスのお家芸であるフォーカスリミッターとインナーフォーカス機構で申し分ありません。
AF、MFの切り替えはピントリングを手前にシフトすることで、切り替えられるので、微調整もファインダーから目を離すことなく行えます。
望遠を多用するカメラマンにとって、F2.8という大口径の明るさは垂涎の的です。
手振れしてしまいそうな局面で、高速でシャッターを切ることができるため、チャンスは倍増します。
ただ、このクラスのレンズで、絞り開放時でのピント合わせは、カメラマンの腕によるところが大きく、いい作品を作る難易度は高くなります。
少し絞り込んだ状態ならば、ヌケが良く、美しいボケ味の素晴らしい表現力を発揮しベストショットのチャンスは増えるでしょう。