smc PENTAX-FA 20mm F2.8 は、 KAFマウントに対応したペンタックス用レンズです。
超広角レンズに生じがちな画像の隅が歪曲する収差がよく補正され、絞り解放値の明るさも相まって、きちんとしたきれいな表現が魅力です。
さらに67mmという大口径ですが、近距離時の結像乱れが、極力抑えられているのも大きな特長です。
ほかの多くのペンタックスFAレンズのようにIF(インナーフォーカス)機構はありませんが、焦点を合わす際にレンズ系の一部を独立して動かすフローティングシステムを採用しています。
最短撮影距離0.25mと、かなり接近できることも多くのカメラファンが評価している点です。
きれいな花一輪を、メインの被写体にして背景を広くとってぼかすなどの大胆な構図作成が可能ですし、逆に長距離では露出時間を長くとる夜空や夜景などにも活用しやすいでしょう。
少し絞り込めば6本の光条が出るのでドラマチックな感じを作画にいかすことができます。
空間的な広がりを感じさせ、遠近感を強調したいときに活躍するこのレンズは、日の出や夕日、それに映える地面の様子、特に田んぼなどの水面の光の反射を、美しく表現してくれます。
デジタルカメラ用の優れた広角ズームの後輩たちも多く出てきていますが、まだまだ存在感の光る一本です。