
1975年にハッセルブラッドより発売されたDistagon T* C 60mm F3.5は、カール・ツァイスレンズを使用した、ハッセルブラッドでCシリーズといわれる単焦点広角レンズです。
ハッセルブラッドの各シリーズのカメラに対応していますが、2000や200シリーズで使用する際には、シャッターを開放する必要があります。
ハッセルブラッドのCシリーズレンズではDistagon C 50mmがもっとも有名ですが、それを上回る人気を誇るレンズがこのDistagon T* C 60mm F3.5です。
その最大の特徴が優れた光学設計で、このCシリーズの後継モデルとなるCFシリーズと全く同じ光学設計を取り入れています。
そして、1974年頃から採用されたカール・ツァイスのレンズの象徴ともいえるT*コーティングが施されており、逆光に強い非常にシャープな描写で高い評価を得ています。
大きさもDistagon C 50mmより15mmほど短くなっているため、コンパクトで取り回しやすくなっている点も評価されるポイントです。
MFのみの対応ですが、フォーカスリングは非常に操作性が良いため軽快なフォーカシングが可能です。
ディスタゴンのレンズの中でも非常に人気かつ大変希少なDistagon T* C 60mm F3.5は、現在でもその人気が衰えることはなく、中古市場において非常に高値で取引されている銘玉の中の銘玉です。