Planar T* 85mm F1.4 ZFはニコンFマウントに対応したカールツァイスレンズです。
2006年からの発売になっており、AFが当たり前の時代に発売されたにも関わらず、このレンズはマニュアルフォーカスのレンズになっています。
Planar T* 85mm F1.4 ZFはカールツァイスレンズと紹介しましたが、このレンズに関してはドイツ製ではありません。
日本のコシナが生産ライセンスを購入して製造している「日本製のツァイスレンズ」です。
先代のPlanar T* 85mm F1.4にも日本製があったので、それ自体は珍しいことではありませんし、性能自体もツァイスレンズならではのものになっています。
肝心の写りですが、先代のPlanar T* 85mm F1.4同様に開放から美しい写りです。
中央部分がやや甘く写る傾向にありますが、ボケ味はツァイスならではの溶けるような美しいボケを発揮します。
F2.8くらいまで絞ると甘く見える部分がしっかりと締まった感じになり、それでいてボケ味はそのままという理想的な写りになります。
もちろん、もっと絞っていけば立体感のあるシャープな写りに変貌します。これもツァイスレンズならではの特徴といえるでしょう。
ただし、AF全盛であるこの時代に敢えてマニュアルフォーカスで販売しているということもあり、先代のPlanar T* 85mm F1.4同様に合焦に難しさが残るレンズになっています。
全体としては、先代のPlanar T* 85mm F1.4に比べれば格段に性能があがり、ポートレートレンズと呼ばれるにふさわしい写りを見せてくれる1本です。
日本製ではありますが、そこはやはりカールツァイスのレンズなんだと改めて実感させてくれます。