Planar T* 85mm F1.4 MMJは、コンタックスマウントのヤシコンツァイスレンズです。
Planar T* 85mm F1.4に存在するいくつかのバリエーションの一つで、MMJは最後期型のレンズになります。
AEGとMMGは西ドイツ製でしたが、MMJは日本製のツァイスレンズです。
そうした意味では、純粋なツァイスレンズではないのですが、AEGとMMGが比較的古い時期に作られたものに対して、MMJは最後期に作られているため、いろいろな点で改良が施されています。
AEGやMMGの「欠点」として挙げられていた逆光耐性の低さは解消され、ゴーストやフレアの出にくくなりました。
また、絞り羽根も標準的なものに変更され、浅く絞った時のボケの形も美しくなりました。
カラーバランスも調整され、AEGやMMGに比べてより自然な発色になるよう変更されています。
AEGやMMGは、良く言えば味のあるレンズ、悪く言うとクセの強いレンズでしたが、MMJについては比較的扱いやすく、万能なレンズだと言えるでしょう。
とは言え、絞り開放での合焦のしにくさは相変わらずで、一眼レフのファインダーでは合焦しているのか見分けがつかないと言われるほどです。
写りの印象自体はAEG、MMG、MMJともに変わらず、柔らかく華やかな雰囲気の写りです。ボケ味がいいので、ポートレートレンズにもピッタリな1本となっています。
Planar T* 85mm F1.4 MMJは、AEGやMMGに比べて、描写性能が高いという評価もあります。
実際にAEGやMMGから改善された点も多く、年代によって違いも楽しめるレンズです。