1978年頃に発売されたCarl Zeissのレンズ MC Pancolar 80mm F1.8 M42は、開放F1.8と狭めながらも、それを感じさせない美しい表現のできるレンズです。
中望遠レンズであり絞りはオート、マニュアルの切り替えが可能。
レンズ名にもある「MC」とはマルチコーティングの略です。
4群6枚のレンズ構成で、最短0.8mでの接写に近い撮影も可能です。
レンズ後部にはelectric端子があり、拡張性の高さも魅力となっています。
大口径のわりにピントの山がつかみやすい設計となっているので、ポートレート撮影に威力を発揮します。
マウントにはM42を採用していますが、1970年代には衰退した規格ですがオールドレンズとして希少性も高く大変な人気があります。
マウントアダプタを介して、現行のカメラにも使用することができます。
また、小型軽量で常用レンズとして扱いやすく、大口径標準レンズと大差ないサイズ感である点も評価できます。
後ボケに点光源を配すことで、適度なハロも表現することが可能です。
開放からコントラストと色ノリが強い傾向があり、開放はやや滲むのですがシャドウの締まりが良く、キレのある写真が撮れます。
Carl Zeiss Jena製らしい頑丈さとスタイリッシュさを兼ね備えているので、使っていて楽しくなるレンズです。