1996年に京セラより発売されたG-Planar T* 35mm F2はカール・ツァイスブランドの広角単焦点レンズです。
いわゆるヤシカコンタックスといわれているレンズ群のひとつでコンタックスGマウントに対応しているため、コンタックスGシリーズのカメラで使用可能です。
また、マウントアダプターを使用することによって、ソニーのフルサイズミラーレス一眼のαシリーズでも使用できます。
オートフォーカスに対応しており、レンズ構成は5群7枚、最短撮影距離は0.5mで重量が160gと非常に軽くコンパクトなことが特徴です。
開放F値が2.0と明るく、その柔らかな描写と特徴的なボケ味は撮る人によって評価の分かれるポイントでもあります。
しかしながら、このレンズは高コントラストでクリアな描写を得意としており、数段絞ればカール・ツァイス製のレンズらしく非常にシャープでキレのある描写を楽しめます。
そして、カール・ツァイス製レンズの象徴ともいうべきT*コーティングも施されているため高い光学性能を備えています。
広角レンズでプラナー構成という非常に特殊なレンズであるG-Planar T* 35mm F2は、G Biogon T*28mm F2.8やG Planar T*45mm F2の間に隠れてしまい当時はあまり人気がありませんでした。
しかし現在では、ミラーレス一眼とマウントアダプターの登場によってαシリーズでも使用できるようになったことで徐々に注目されつつあるレンズです。