Kowa SIXは、医薬品などで有名な興和が製造した6×6の中判一眼レフフィルムカメラです。
1968年に製造され、国内で初めて中判フィルムカメラにレンズシャッターを採用した名機。
別途販売の露出計内蔵TTLファインダーはありますが、すべて機械式で電池も不要であるため、プロにも注目された機器になります。
ファインダーは交換式で標準ではウエストレベルですが、アクセサリーとしてアイレベルファインダーも販売されていました。
二眼レフ中判カメラのように縦型に伸びた機体であるため、ウエストレベルでの撮影において抜群の安定力を誇る特徴があります。
クイックリターン式ミラーではないため、フィルムを巻き上げるまでファインダー内はブラックアウトされますが、それも趣があると愛好家のあいだでは好評です。
また、ミラーアップ機能が無いため三脚での使用を前提としていますが、明るい撮影環境では手持ちでも十分に楽しめます。
レンズはKowa銘でありますが、その実プロミナー製であるレンズはシャープな描写力が魅力であり、とらえたシーンを細部にいたるまで美しく再現する銘玉です。
医薬メーカーが本気でつくった中判カメラは、カメラコレクターだけでなくプロも認める人気機種です。