ミノルタのフィルム一眼レフMINOLTA α-9は1998年に発表されたミノルタ製一眼レフのフラッグシップモデルです。
AF一眼レフの成熟期ともいえる時代に登場したこのカメラも、ミノルタのフィルムAF一眼レフとして非常に完成されたカメラです。
その完成度の高さは発表当時から高い評価を得ており、1999年のカメラグランプリ大賞にも選ばれました。
残念ながらミノルタは2006年にカメラ事業から撤退してしまいましたが、ソニーに引き継がれたことによって現在でもソニーのフルサイズミラーレス一眼の最上位モデルとしてα9の名前が使われています。
このカメラの最大の特徴が、SSの最高速度が1/12000秒という驚異的なシャッタースピードです。
フォーカルプレーンシャッターを搭載している一眼レフでこのシャッタースピードを実現しているカメラは現在においてもα-9とα-9xiのみです。
そしてもうひとつ特筆すべき点が、AFカメラの中でも最高と称されるファインダーです。
オプションで用意されたスーパースフェリカルアキュートマットと呼ばれるファインダーに交換することでレンズのボケ味まで表現することができました。
ミノルタの最後のフラッグシップモデルとなったMINOLTA α-9は、創業当時からカメラ事業を撤退するまでの約80年という長い年月で培ってきたミノルタの技術の集大成ともいえるカメラです。