1951年にアメリカの写真用品メーカーのイーストマン・コダック社から発表された35㎜のフィルムカメラがKodak Signet35です。
そして、Kodak Signet35の軍用モデルとして特別に製造されたカメラがKodak Signet35 U.S. ARMY KE-7です。
このカメラの最大の特徴は、通常モデルの銀色に輝くクローム仕上げではなく、軍用モデルらしくマットなブラックとオリーブグリーンで構成された外観です。
基本的な性能は一般モデルであるKodak Signet35とほとんど変わりませんが、大きくて操作のしやすいダイアルや随所に配置された誤作動防止のための機構など、軍用らしく非常に過酷な環境でも本来の性能を発揮することが可能な造りとなっています。
搭載されているレンズは銘玉として名高いエクターの44mmF3.5で、レンズを製造する際に使用されていた薬品が現在では使用できなくなってしまったことから、今では非常に希少なレンズとなっています。
その描写力は素晴らしく、シャープで発色の良い写りはエクターの中でも一番エクターらしいレンズとして非常に高い評価を得ています。
軍用モデルのカメラとして特殊な存在であるKodak Signet35 U.S. ARMY KE-7は、空軍仕様であるKodak Signet35 U.S. AIR Force KE-7とともに、非常に希少なカメラとして中古市場で高い人気を誇っているコレクターズアイテムのひとつです。