Hasselblad 553ELXは1988年に誕生した中判カメラ500EL系シリーズの後期のモデルです。
500ELシリーズは評価の高かった500Cシリーズにワインダーを内蔵し更にブラッシュアップされています。
これまでの500EL系統との主な違いは、専用充電池による駆動方式をやめ、簡単に手に入る単三型乾電池5本で使用できるようにした点です。
現在は006P型乾電池やCR-P2リチウム電池が使えるアダブタも販売されているので充電がなくなる心配がありません。
このカメラはワインダーを内蔵したモータードライブである為、最高秒1.2コマの連続撮影が出来ます。
もう一つ良い点としてワインダーが動作することで、ミラー、シャッターがチャージされた状態で止まる事です。
その為ハッセルブラッドを基本的に使う時は常に巻き上げておく事が必要ですが、巻き上げをし忘れる事がありません。
巻き上げてない状態でレンズを外すのは難しく、マガジンを外しても再度装着した際にギアが噛んで動かなくなってしまう可能性あります。
ワインダーで巻き上げを行うことにより、そのような誤操作を未然に防ぐことが可能です。
またミラーは常時セットされて被写体が見えるクイックリターンミラーとして使用できます。
欠点としては巻き上げる際の音が大きい点や、ほかのカメラに比べて重量がある点がありますが、主にスタジオ等安定した使用環境で活躍していたモデルです。