1983年3月に発売されたFUJIFILM の中判パノラマカメラが、FUJI Panorama G617 Professionalです。
パノラマカメラが流行だった当時は各社からパノラマを謳った機種が展開されました。
FUJIFILMからもFUJI Panorama G617 Professionalが発表されましたが、有名な機種に比べると少々マイナーで市場へ出回ることの少ないモデルです。
デジタルカメラの合成パノラマには再現できない、本格的なパノラマ撮影ができるフィルムカメラは改めて現在その良さが注目されており、当機もまたその希少性から大変人気のカメラです。
このカメラは、120フィルム使用時で撮影枚数は4枚、 220フィルムだと8枚です。
横長のブローニーフィルムを使用し、贅沢なまでに横に画角の広い80.3度、56x168mmサイズの写真が仕上がります。
専用のレンズユニットを使用するレンズ交換式で、自製のフジノンレンズを90mm F5.6、105mm F8、180mm F6.7、300mm F8から撮影シーンに合わせて選択できます。
シャッターはボディ側と正面の2か所でレリーズでき縦横を変えて撮影する際に便利です。
シャッタースピードは1~1/500秒で調節できます。
レンズ側のレリーズでは多重露光も行うことができ、現像的な表現が楽しめ、また一方ではレバー式のフィルム巻き上げに二重露出防止機構も内臓しています。
その他にも、90mm、105mmには別売のセンターフィルターがオプションで用意されていて、周辺光量落ちに配慮した撮影にも対応できます。
採光式ブライトフレームの透視ファインダーは視野率90%を誇り、傾き易い横長フォーマットに対応して水準器も搭載しています。
機械式カメラの為操作にややこしさがなく入門者でもすぐに撮れます。
壊れにくくメンテナンスしやすい為、現在まで稼働品であるものも多くおすすめの一台です。