GX680 Professionalは1986年に発売された富士フイルムの中判一眼レフカメラです。
このモデルはラインナップから外れて随分経ちますが、GX680という型番自体は代を重ねて生産され続け、2010年までシリーズが残っていました。
このカメラはシリーズ初代のモデルということになります。
1980年代はすでに35mm判フィルムが一般的になっている時代で、中判カメラはごく一部のカメラファンに支持され生き残っているような時代でした。
その中で富士フイルムは多くの中判カメラをリリースしています。
GX680もその1台で、このシリーズはプロに向けて本気を出して開発された中判カメラでした。
機構自体は確かに一眼レフなのですが、外観は一眼レフライクなものではなく、大判カメラに近いものでした。
実際、中判カメラながらティルト・シフトなどアオリ撮影に対応していたり、レンズ交換がマウント式ではなくレンズボード交換式になっていたりと、仕様自体が大判カメラに近かったせいもあるのでしょう。
GX680シリーズは電子化が推し進められたカメラで、初代のGX680も電子式シャッターやフィルム装填の自動化がなされています。
フィルムは6×8判のフィルムを使用します。
シャッターはバルブ撮影と8秒から1/400秒まで対応した電子式シャッターでレンズシャッターを採用しています。
AEはなくマニュアルで調整しますが、AEファインダーを装着することで絞り優先AEで撮影することができるようになっていました。
フルセットで4kgを超える重量と大判カメラライクな見た目から、スタジオ撮影に特化した中判カメラでしたが、1980年代当時で考えられる最新技術をとことん詰め込んだ先進的なカメラだったと言えます。