FUJIFILMから1985年に販売されていた、6×9cm判の中判カメラ FUJI GW690II Professional の6×7判版として同年12月に発売されたのが、FUJIFILM FUJI GW670II Professionalです。
プロ向けに性能や操作性を追求した6×7判レンジファインダーカメラ。
FUJI GWシリーズはレンズ固定式で 機械式のレンズシャッターを採用しています。
シャッター速度は1〜1/500秒と調整も可能です。
また、レンズ構成が5群5枚の EBCフジノン 90mm F3.5 が搭載されています。
撮影距離は最短で1mと二重合焦でピント合わせを行うレンジファインダーでありながら接近した撮影ができる点も魅力です。
最小絞りはF35、フィルター径は67mm。
EBCとはエレクトロ・ビーム・コーティングの略で電子光線被膜というマルチコーティングで覆われた画質に定評のある万能なレンズです。
機動性が高く、大きな画角のカメラですが細部まで美しく高い解像度で写し出す上質なレンズの組み合わせがシリーズ通して大変定評があります。
集合写真などのプロ用に配慮されている点として操作性の良さも挙げられます。
フィルムを巻き上げて絞りとシャッター速度を調整し、ファインダーで二重像を合焦させてシャッターを切る簡単な操作です。
セルフコッキング式でシャッターチャージを行う必要もありません。
小型の35mmのフィルムカメラと同じような感覚で使用できるコンパクトさや1.5kg足らずの軽量さ、そして手に馴染みやすいグリップ感。
そして、露出計を搭載していないため構造が単純で故障が少なくメンテナンスがしやすいのです。
現在でも動作の良好なものが多く残っており、山岳写真や風景写真などに最適で多くのアーティストに愛用されています。
シリーズの中で大きな変更点があるわけではありませんが、FUJI GW670II Professionalは比較的手に入れやすいため入門者にもおすすめの一台です。