1988年にEBONY(エボニー)から発表された、広角レンズ専用の4×5in大判フィルムカメラがEBONY NEWWIDE45です。
携帯性を重視して開発されたハンディタイプのビューカメラで非常に小型・軽量でコンパクトなカメラです。
コンパクトさを追求して設計されているため、フランジバックは65-148mmと短めで、あおり機構も前枠ライズが55mm、フォール23mm、シフトは左右に各38mm、センターティルト上下各20度、スイング左右各45度となっています。
後枠センターティルトに至っては上下各12度、スイング左右各5度と、エボニーの他のビューカメラタイプと比べると、数値的には見劣りをしてしまいます。
しかし、あおりが制限されることは、デメリットばかりではありません。
手持ちでの撮影がしやすくなり、可動部が少なくなることで耐久性が増すなどのメリットも存在します。
そして、木製部分は黒檀、金属部分にはチタンを使用することで、1500gという軽さと高い堅牢性の両立を実現しています。
コンパクトなボディの中にEBONYのこだわりが詰まったEBONY NEWWIDE45は、その軽快さから気軽に持ち歩くことができる大判カメラとして現在でも人気のあるカメラです。
EBONYのカメラは総じて中古市場にて高値で取引されていますが、このカメラはほかのモデルよりも定価が安かったこともあり、人気の割には比較的手に入れやすい価格になっています。