
1990年に日本のカメラメーカーのエボニーから発表されたEBONY 45S Tiは、4×5in大判フィルムを使用するビューカメラです。
フィールドや室内などさまざまな撮影シーンに対応できるよう機能面を追求して開発されました。
EBONY 45S Tiの特徴は、ビューカメラであるにもかかわらず撮影時にカメラを組み立てる必要がないことです。
独自の3段伸縮レールによって素早く撮影可能な状態にすることができます。
また、あおり機構にセンターティルトを採用しているばかりか、スイングでは光軸あおりも可能にしているなど、柔軟で豊富なあおり性能を持っていることも特筆すべき点です。
フランジバックは65〜275mmとなっており広角65mmから25mmまでのレンズが使用可能です。
さらに凹みボードを使用することで、広角47mm~400mmまでと幅広い焦点距離のレンズを使うことができます。
使用されている素材は、もちろんエボニーの代名詞である黒檀と高級素材のチタンで、堅牢性は申し分ありません。
それでいて重量2100gという軽さを実現しています。
軽量で組み立て不要でありながら、豊富なあおり機構を備えることでさまざまな被写体に対応することのできるEBONY 45S Tiは、ビューカメラが得意とする建築写真のみならず、パノラマ撮影などでも威力を発揮する応用力の高いカメラです。