シカゴにかつて存在したカメラメーカーのDeardorff(ディアドルフ)が創り出した名機ともいわれる木製大判フィルムカメラがDeardorff 8×10です。
フィルムサイズは8×10inで、約20㎝×25㎝という非常に大きなフィルムを使用します。
Deardorffは1988年にシカゴでの生産を終了し、1992年から1996年までの短い期間テネシーにてカメラの生産を行いました。
そのため、作られた時期によってシカゴやテネシーといった名称がつけられています。
そして、このカメラの最大の特徴が、芸術品とも称される精巧で美しいマホガニー製のボディです。
職人の手によってひとつひとつ丁寧に作られたボディは、経年変化によってさらに味わい深さを増していきます。
長い年月でも歪みの少ない精緻かつ堅牢性を備えたこのカメラは、まさにディアドルフが目指した「100年以上使えるカメラ」を体現しているといえるでしょう。
大判フィルムカメラの最高峰ともいわれた、このDeardorff 8×10は現在でも多くのプロの写真家に愛用されている伝説ともいえるカメラです。
その素晴らしい外観から芸術品としてコレクションの対象になっているため、大変希少で中古市場でも値崩れすることなく非常に高値で取り引きされています。