
Contax N1は、2000年に発売されたフォーカルプレン式AF/AE一眼レフカメラです。
それまでのContaxカメラとは違い、革新的なモデルとして登場しました。
大きな違いはContaxで初めてオートフォーカス機である事。
1996年にContax AXでMFレンズのY/Cマウントのレンズを使用してカメラ側の機構を使用してオートフォーカス行うカメラを出しましたが、Contaxの一眼レフカメラとして初となるAFを採用しました。
そして、レンズマウントにもコンタックスNマウントを新たに開発しました。
専用のアダプターを使用すると同時期に発売された中判一眼レフカメラContax 645のレンズも使用することができます。
Contax645の愛用者にとって、レンズを共有できるという点は嬉しいポイントです。
シャッタースピードは最高1/8000秒と、それ以前のContax一眼レフカメラのなかでも最も高速なシャッター速度を誇ります。
スピードのある競技や俊敏な動物の一瞬の動きを撮影する人にとって頼もしい性能です。
フォーカシングには5点測距を利用した当時の他社機にも並ぶ優れた精度を持っていました。
測光方式はTTL評価測光、スポット測光、中央重点評価測光の切り替え式であり、天候や時間帯を考慮しての撮影も自在です。
AF/MFを切り替えるボタンなどはありませんが、マニュアルで操作したいときにはフォーカスリングを回せば対応できます。
時代の変遷を見据えたAF化でしたが、奇しくもContax N1は発売から数年後に京セラがContaxから撤退し最後の一眼レフとなってしまいました。
後続機種も出なかったContax唯一のAF機は、その希少性からもカメラファンに需要のある一台です。